Case02 ニキビにお悩みのお客様
複数の皮膚科を受診してもニキビが治らず、お困りになってサロン来店したケースです。
この方は、皮膚科でニキビ治療外用薬(過酸化ベンゾイル)が開始されていまましたが、改善しないため、別の皮膚科を受診しました。そこでは過酸化ベンゾイルは中止、代わりにアダパレンによる治療と皮膚科クリニック専用化粧品によるスキンケアが開始されました。しかし症状改善は認められませんでした。お困りになったこの方は、友人の勧めによりスキンケア専門のサロンをお訪ねになりました。
サロンでは、これまでの経過を伺いスコープで皮膚の状態を観察しました。その時の写真がこちらです。
患部の炎症と角栓が確認されました。また、皮膚科クリニックで購入されたスキンケア化粧品の成分を確認したところ角質溶解成分が添加されていました。お薬と化粧品の両方で角質を溶かす方向でケアがなされていたわけです。これをお客様に説明し、ご納得いただいた上で「角質層保護」を目的とした化粧品に変更、経過観察することになりました。
化粧品を変更した後間もないころから徐々に肌は健康を取り戻し、その後上の右写真のように健やかな状態を維持しています。
コルネオセラピスト京田悦子のコメント
初回の方には特に「日常の肌のお手入れ方法や使用中の化粧品、通院されている場合はその治療内容」について詳しくお聞きします。それらの情報と専用スコープで観察した皮膚の状態から、適切なスキンケアを実施します。お客様の中には自己流であったり、必ずしも適切ではないスキンケアをしている方もいらっしゃいます。医薬品による治療をされている方の場合、基本的には医療機関の治療を継続する方向となりますが、必要な場合はコルネオケア専門薬剤師やコルネオセラピストに確認し、その後のスキンケアを検討することも大切になります。
国際コルネオセラピー協会会員薬剤師 藤木清志のコメント
この方の場合、最初の医療機関で過酸化ベンゾイルが処方され、その後アダパレンに変更されています。両薬剤ともニキビの治療によく使われる処方薬で、尋常性ざ瘡・酒さ治療ガイドライン2023でも推奨されている点では正しい治療かもしれません。しかしこの方の場合、この薬が炎症を助長した可能性も考えられます。
そもそも角質は外部の刺激から皮膚を守る「バリア機能」を担っており、そのバリアを繰り返し剥離することは、外部刺激に弱い皮膚をつくる原因になりえます。
過酸化ベンゾイルもアダパレンも角質剥離を目的に利用されたりします。レチノールという角質溶解成分が化粧品に使われることもあります。
この方の場合は、治療薬と化粧品のダブルで角質剥離を行っているということになり、しかも長期に使用していたことが肌の回復遅延につながった可能性を考えなければなりません。
他方、化粧品の配合バランスのために少量添加される場合もありますので、レチノールが入っている化粧品がすべて悪いということではありません。
化粧品選びに迷う方や、ニキビ・肌あれでお困りの方は、コルネオケア専門家に相談するとよいでしょう。
本サイトのお問合せからご相談いただければ、私がアドバイスさせていただきます。
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